事業計画 / 更新 2026-08-09
訪問件数・利用者数・提供能力の計画方法
訪問介護の提供能力は、職員数や利用者数だけでは測れません。サービス別の訪問時間、曜日・時間帯、資格、移動、記録を月別に重ね、必要時間と実際に使える時間の差から受入余力を判断します。
この記事で決めること
移動等を含めて無理のない訪問件数を計画するための考え方と確認順を整理します。
読み終えたら、移動・記録を含む有給時間から逆算した受入可能件数表を作成できる状態を目指します。
利用者目標を月別の訪問回数へ変換する
利用者ごとにサービス区分、開始月、終了月、月間訪問回数、1回当たりの提供時間を置きます。利用者数へ一律の平均回数を掛けるのではなく、月の途中で始まる利用やサービス構成の違いを行単位で確認します。
相談件数をそのまま訪問回数へ数えず、提供可否の確認、契約、初回訪問、継続の段階を分けます。開始が遅れた場合は売上だけでなく、必要な配置時間と移動枠も同じ月へずらします。
制度上の配置と運営上の供給力を分ける
厚生労働省の現行基準と指定権者の案内を用いて、役割、資格、勤務形態、兼務の条件を確認します。ただし、人員基準への適合だけで希望時間帯の訪問を提供できるとは判断しません。
職員ごとに資格確認の状態、対応サービス、勤務可能な曜日・時間帯、対応地域を記録します。個別の配置可否は組織図、勤務表、資格証等をそろえ、必要に応じて指定権者へ確認します。
訪問・移動・記録を同じ時間表へ置く
必要時間は訪問中のサービス時間だけでなく、移動、記録、申し送り、研修、同行等を分けて積み上げます。勤務時間のすべてを訪問へ割り当てると、実行段階で時間不足と人件費差異が生じます。
月別に必要時間と利用可能時間を比較し、残余が負なら受入件数、範囲、開始月を見直します。総時間が足りていても、朝夕など特定時間帯へ依頼が集中していないかを別に確認します。
欠員と変動を含む受入停止条件を置く
欠勤、退職、研修、キャンセル後の再調整、移動時間の増加を保守ケースへ反映し、余白を使い切らない計画にします。採用予定者は、入社、資格確認、研修、単独配置が確定するまで供給力へ含めません。
必要時間が利用可能時間を超える月、特定時間帯の代替要員がいない状態、記録時間を確保できない状態を新規受入の停止条件にします。シミュレーターで必要時間、利用可能時間、残余時間を月別に確認します。
実行チェックリスト
次の順に確認します。未確認の項目は推測で埋めず、担当と確認期限を残してください。
- 曜日・時間帯別に提供枠を並べる
- 訪問時間と移動・待機・記録時間を分ける
- 職員の有給時間と対応可能地域を重ねる
- 欠員・キャンセル時の受入上限を確認する
関連ガイドで計画をつなぐ
よくある質問
職員数から訪問可能件数を決められますか?
人数だけでは決められません。資格、曜日・時間帯、地域、訪問時間、移動、記録を月別に重ね、必要時間と利用可能時間を比較します。
人員基準を満たせば受入余力がありますか?
制度上の適合と運営上の供給力は別です。基準を確認したうえで、依頼が集中する時間帯や代替要員まで個別に点検します。
採用予定者は提供能力に含められますか?
入社、資格確認、研修、同行、単独配置が確定するまでは確定供給力に含めず、遅延した保守ケースも作ります。
事業計画ツールで確かめる
記事で整理した前提を事業計画ツールへ入力し、基準ケースだけでなく保守ケースの結果も確認します。制度上の適否や請求額を自動判定するものではありません。
一次資料
制度の確認に使用した公的一次資料です。個別地域の運用は指定権者で確認してください。
- 厚生労働省「指定居宅サービス等の事業の人員、設備及び運営に関する基準」(確認日 2026-08-09)